「柿、切ろう!」

小さな実のころから、ず~っと楽しみにしていた柿。
少し色づいてきた実が先日落ちていて、食べてみたらなんとか食べられる甘さだったので、
今日は木からもいで食べてみることにした。

果物を切り分ける時は、みんないつも以上に真剣。
みんなにいきわたるように、もちろん自分も食べられるように!

そこへやってきた、大きなバッタを捕まえたりっくん。

り:「バッタにも、食べさせてあげよう。」
き:「これは、”みんな”の柿やで。」

り:「だから、バッタにも食べさせてあげようよ。
   バッタだって、おなかすいたって、ほら、足バタバタさせてるやん!」

き:「だから、これは、みんなの柿やで。」
り:「き~ちゃんだって、食べられなかったらおなかすくやろ。
   バッタだって、おなかすいたら、死んじゃうんやで。」

りっくんの”みんな”には、バッタもはいっていて、
き~ちゃんの”みんな”には、まんまるの子どもと大人。
バッタの分もあると思っているりっくんと、柿は人間用の食べ物と思っているき~ちゃん。

しばらく、押し問答が続く。
お互いに、自分の思っていることを言葉にして、伝える。

板挟みになったバッタは、どんなことを考えていたかなぁ。


柿を切っていたみっくんが、うす~く切った柿を脇によける。

り:「これ、バッタにあげていいん?」

うなずくみっくん。

他に切ってある柿は、明らかに大きい。
数も、人数分以上にありそう。

それを認めたからか、りっくんがバッタ用に柿をとっても、き~ちゃんは何も言わなかった。

おいしい柿を味わえて、たくさんの氣持ちを受け止めてくれた、実りの秋に、ありがとう。


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