森のようちえん　まんまる

「見~て～、乗れたよ～。」

夏休みの終わりに、まんまるとーちゃんズがつけてくれた、新しいブランコ。

何度も挑戦して、やっと乗れたもっくんが、うれしそうに教えてくれる。


さっきまでブランコの隣にいたそっちゃんに、
「そっちゃんが、乗り方教えてあげたの？」
と、聞いてみたら、

「なんかね、乗れそうだったから、教えなかった。」
だって。


もうひとつ、別のブランコに乗れずに苦戦しているいっくんには、

「この（ロープの）結び目より、上を持ったらいいねん。」とアドバイスしている。

いっくんも、何度も挑戦して、おしいところまではいくけれど、乗れない・・・。


「ジャンプしたらな、パッと足を開いて、できたら、一個の足をかけるねん。」

横で、実際にジャンプをして実演しながら、説明を加える。


すると、いっちゃんがやってきて、
「やって（乗って）見せたろか？」と、ブランコのロープをつかもうとする。


「・・・」

無言でロープをいっちゃんの手からずらす、いっくん。


教えてあげようと思ったけれど、受け入れられなかったので、
不満げな顔で、いっちゃんは別の遊びに行ってしまった。


いっくんは、その後も何度も、飛び乗ろうとしては失敗を繰りかえす。

そして・・・


「やった～！！」

とうとう、自分の力でブランコに乗ることができた。

傍らにいたそっちゃんも、とってもうれしそうだった。
遠くの、船で遊んでいる仲間も、手を振ってくれた。


いろんな氣持ちが交差して、まんまるは、今日もドラマチック。