「竹がね、当たって、痛かった~。」

保育者のここちゃんのところに、なきべそでやってきた、もっくん。

ここちゃんが対応しているところへ、その様子を見ていた子達が、


「もっくんに、竹を当てたんやって!」
「なんてやつだ!」
「悪いやつだ!」

と、口々にま~くんを責めだした。


「当たっちゃったんだよ。ごめんって言ったよ。」と、説明するま~くん。

「ごめんって言ったよね?」ともっくんにも確認したら、頷く。

「もっくんも、当たって痛かったって、言いに来ただけだよ。
 ま~くんが悪いとかは、全然言ってなかったよ。」と、ここちゃんも、状況を説明する。



また別のところでは、ブランコにしている浮き球が当たって、泣いちゃったさっちゃん。

その様子を見ていた子達が、ブランコのロープを握ったままでいるは~ちゃんに、詰め寄る。

「なんでそんなことするの?」
「ダメじゃない!」
「わるいんだ~。」

わざとじゃないから、は~ちゃんも、
さっちゃんが泣いちゃったことにびっくりしている感じ。
 

「ちょっと待って。
 は~ちゃんの乗ろうとしてたブランコが、当たっちゃったんだよね?
 当てようと思って、当てたわけじゃないんだよね?」

小さく小さく頷く、は~ちゃん。

「でも、さっちゃんは当たって痛かったんだよね。
 血が出たりしていないか、大丈夫か、見てあげよう。」と、は~ちゃんに伝えてみる。


「ぶつからないようには、どうしたら、よかったかな~。」と問いかけると、

「だって、見てなかったから、(ブランコが来るのが)わからなかったんだよ。」
と、さっちゃん。


「私が乗る時は、”行くよ~”って言うよ。」と、様子を見に来たひっちゃんが言う。

「乗る前に、近くにいないか、見たらいいのかな?」と話すと、
は~ちゃんもさっちゃんも頷いた。



どちらも、悪氣なく、当てちゃった人と当たっちゃった人がいただけ。
どちらも、お互いの不注意。

でも、周りのジャッチで、”わるもの”が、つくられる。


奇しくも、帰りの会の絵本は、仲間のワニたちが”わるもの”だと言っている存在について、
自分の心がたくさん揺れる、ワニの話だった。
こういうシンクロ、まんまるでは、よくあるな~。

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