「あれを使っちゃ、だめなんだ~」

最初におーくんが使っていた、竹の皮。
何人かで、斜面の上から滑らせて、レースをしていた。

あじめにくれた皮を、一緒に遊んでいたいっくんが欲しがったので、
あげたのが、ダメだったみたい。

いっくんは楽しそうに遊んでいるけど、使っちゃダメだと泣きじゃくる、おーくん。


「こっちに、いい材料あったよー。」

よっくんが他の皮を探し出して、見えるように掲げても、泣きやまない。

「今度は、これと競争してみない?」

新しい皮で、もう一度レースに誘ってみても、泣きやまない。


しばらく泣いても、「いっくんに、ダメって言って~」と繰り返すので、

「あじめは、いっくんが使ってもいいなと思ったからあげたんだ。
 お~くんはダメだと思うなら、お~くんが自分で言ってほしいな。」と伝えると、

「じゃあ、おんぶして!」と、涙と共にいうので、おんぶすることにした。


少し離れたところで、違う遊びをしていたよっくんといっくんのところに、
ゆっくり近づいていく。

「ちょっと下まで行って。」


いっくんの横を通り過ぎることになるけど、お~くんのリクエストに応えて進む。

すると、氣になった太い蔓が見えた。


「降りる。」と、するりと背中から降りる。


そして、ぐいっと洋服で涙を拭うと、
「黙っていたらな、
 しゃべらなかったらな、涙がとまるねん。

 そういうことやねん。」


そして、見つけたセミの抜け殻や、カマキリの卵を見せるために、いっくんを呼んだ。

背中に揺られながら、自分を自分で整えていたんだなぁ。

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