「なぁなぁ、もっくんは、やってるん? やってないん?」

変わり鬼をしている最中、タイム場に決めた場所の前で、
鬼のけ~くんが尋ねる。

タイムしたい時は鬼が入れないタイム場にいけばいいのだけれど、
逃げている全員がタイム場に入った時には、鬼もタイム場に入ってタッチしていいルール。


年少のもっくんは、仲間に入っているのだけれど、
逃げる途中で、他の遊びをしたりもしている。


「そりゃ、はいってるやろ。」

鬼にタイム場に入ってほしくない、逃げている子達は、口をそろえる。


「えぇ~!? はいってないんちゃう? おままごとしてるで。」

タイム場に入って、タッチしたいけ~くんは、
もっくんは変わり鬼をやっていないと主張する。


「え~、でも、さっき、逃げてたで。」

「でも、今は、やってないんちゃう?」


本人に聞けばいいのに・・・と思うけど、もっくんは楽しそうにおままごとの
お鍋をかき混ぜたりしているので、こちらのやりとりは聞こえてないみたい。


「じゃあさ、はいってるけど、はいってないってことにする?」

あ~くんからの、なんとも絶妙な提案に、みんなが同意した。


もっくんは、逃げるのが楽しいけど、
ルールがバッチリ理解できているわけではないし、
途中で楽しそうな遊びがあると、何も言わずにそっちに足が向いている。


そんな自由な関わり方を、みんなが認めて、変わり鬼は続いていった。

柔らかい頭が、多様性を保障し、みんなが楽しい場ができていく。

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