「ねぇ~、もうあっち行こうよ~。」

お腹がすいたから、みんなのいる場所に戻ろうということになったのに、
帰り道とは反対方向が楽しそうだと、ずんずん行くいっくんの背中に、
いっちゃんが声をかける。

「じゃ、10だけ待つよ。いい?」と、数を数え始める。

すると、そのまた反対方向(つまりは、帰り道)を、ずんずん行く、ま~くん。


「ま~く~ん!いっくんが、一番後ろだよ!
 一番後ろのいっくんのこと、見える?」

ちらっと(!)振りむいたま~くんは、

「見える~」と、また先に行こうとする。

「もう!待ってよ~。まだいっくんが来ないんだよ~。」


どっちも自分の思うようには動いてくれなくて、ちょっと困った、いっちゃん。

すると、足元に、小さな羽を見つけた。


「わ~、きれい、ふわふわだ!」

すると、その声に、「どれ?見せて~」と、ま~くんが戻ってくる。


一方のいっくんは、先には行かなかったけれど、素敵な木を見つけて登り始めた。


「も~!行くよ~、いっくん!」と、またいっちゃんが声をかける。


でも、さっき、いっくんが見つけて集めていた、ササの皮の大きいのを拾うと、

「いっく~ん、こんないいの、あったよ。」と、いっくんのところに戻って渡す。



3人が揃って歩き始めると、地面に倒してあったササは、トランポリンに。

「わ~、ここ、楽しいねぇ。」と、またしばし遊びふける。



目的地には、なかなかたどり着かないけれど、お宝がいっぱいの森の中です。

DSCN0162

DSCN0180

DSCN0171

DSCN0148