「もうっっ!! なんで教えるんだよ!!」

頭から湯氣が出そうなくらい怒って、隠れていた場所から出てきたゆっくん。

両方の目から、涙が1粒ずつ流れ落ちる。


缶けりの鬼だったやっくんに、け~くんがゆっくんの隠れている場所を教えてたので、
ゆっくんが見つかってしまったと怒っているのだ。


「なんで、教えたんだ!!」と、やっくんに詰め寄るので、

「教えたのは、け~くんなんじゃない?
 け~くんは、ゆっくんの隠れ場所、教えた?」


声のトーンから、教えることがいけないことだと決めつけないように氣をつけながら、
聞いてみると、ゆっくりうなずく、け~くん。


け:「でも、やっくんが、教えてって言ったんだ。」

あ:「やっくんが教えてって言ったの?」

や:「言った。」

あ:「で、ゆっくんは、隠れている場所を教えたから見つかったのがイヤだったんだよね?
   あってる?」


それぞれの氣持ちを確認してみる。


あ:「鬼だったら、隠れている場所教えて欲しいなぁと思うよね。
   隠れている場所を知っていたら、教えたくなっちゃう氣持ちもわかるんだよなぁ。
   でも、自分が隠れている人だったら、
   せっかく上手に隠れているなら教えないで!って思うな。」


それぞれの氣持ちがわかるし、それぞれが思うことは自由。



「どうする?」と、聞くと、

やっくんは、「別に、このままでいい。」と、そっぽを向く。


「楽しく遊んでいるのに、誰かがイヤな思いをするのは楽しくないからイヤだな~。」
と、正直な氣持ちを伝える。


け~くんが、ぼそっと
「教えないようにする」と、口にした。

横で頷く、ゆっくん。


「僕はどっちでもいいけど、け~くんがそうするなら、教えないっていうのでいいよ。」

やっくんに、涙が出るほどくやしかったゆっくんの氣持ちが伝わっているかは、
定かではないけれど、それぞれの氣持ちを確認できたので、
缶けりを再開することになった。


2023年も、笑って、泣いて、育ち合おう。

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↑ おもちの差し入れがあったので、焚き火で焼いて、おやつにしました。
 おいしい2023年の始まりに、みんなニコニコ、ごちそうさまでした。

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