「もう!触らないでっ!」

「入らないで!」

「どいて!私たちがつくったんだよ!!」


とっても素敵なお家だった。
製作者たちがいない間に、つくってなかった子も、
ちょっと入ってみたくなるのは当然のお家だったのだ。

実際、入っていたけれど、ちょうど製作者たちが帰ってきた時に、
たまたま外に出ていた子もいた。


でも、帰ってきた時に、中にいたまーくんは、野次馬も含めて、
みんなの非難を浴びてしまった。


「やだ!絶対出ない!」

みんなが作る、怒りの雰囲氣に、かえって頑なに動かなくなる。


「もう!出てよ!」

ぐいっと詰め寄る、製作者チーム。

すると、対抗するためにまーくんが急に立ち上がったので、
丸太を3つ重ねていた柱が崩れ、屋根が崩れ落ちる。


今度は、壊してしまったことへの非難が重なってしまう。


悪と正義の対立みたいな構造になっていることが氣になる。

どちらもお互いのことを考えられなくなっているのかと思っていた時、

「まーくんも、ちょっと泣いちゃってる。ちょっとかわいそうな氣がする。」
とらっちゃんが小さな声で、隣のあっちゃんに言う。

全体が一つの方向に向かっている時に、ちょっと待てよという考えを口にするって、
けっこう勇氣がいることでもある。

あっちゃんも小さな声だけど、
「そうだね、ちょっとかわいそうかも。」


でも、一生懸命作っていたは~ちゃんの目にも、涙が浮かび、唇をかみしめている。

「みんなで、作り直そ。
 みんなでやれば、早いよ、きっと。」

あ~ちゃんが、朗らかに言い、すっと動き出す。


最初に作った時とは違った材料も使ったら、なんだか前より素敵になった。

何人もが手伝ったので、明らかに最初よりスピーディに形になったのも言うまでもない。


その後も、何度か、不注意で柱が倒れたり、屋根が落ちたり・・・。

やっちゃった子は、しまった!という顔をし、その時近くにいた子たちが協力して修復した。


たくさん心と手が動き、その度に少しずつバージョンアップしていったお氣に入りの家は、
ピカピカタイム(片付け時間)にも、今週だけは残しておくことにした。

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