「なんのにおい~?」

さっちゃんの唐突な問いかけに、鼻をひくひくさせてみるけど、
特に異臭もいい香りもしない氣がする。


「タケノコのにおいかな~。」

タケノコを折っていたので、その先をさっちゃんの鼻先に持って行ってみる。

「ちが~う。」


「ヤマモモのにおいかなー?」

拾ったヤマモモを食べていたよっくんが、ヤマモモの入った袋を鼻先へ。

「ちが~う。」


さっちゃんは、何の香りを嗅いだのだろうと思っていたら、

「太陽のにおいかもしれない!」と、確信を持った声で言う。


あ:「そうかぁ、太陽が、ここにいるよ~って、教えてくれたのかもね。」と言うと、

さ:「さっちゃんには、聞こえなかったよ?」

あ:「聞こえないから、においで教えてくれたんじゃない?」


すると、なんともうれしそうに、肩をすくめて、ふふふと笑う。

まんまるっ子には、大自然から、たくさんのメッセージが届いている。

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