「この船は~、北海道行きですよ。」
「寒いと思うから、上着と温かいお茶を持って行こうか。」

そんな、の~んびりした船旅(という、設定)の最中だった。


「あ!!カナヘビ!!」

やっくんの一声で、近くにいたみんなが、ざざっと集まる。


「どこだ!」
「いたぞ!」
「ぎゃー、そっちにいったぞ!」
「そんな、大声出したら、逃げるぞ!」 ・・・という声も、興奮しててだいぶ大きい・・・


小さなカナヘビは、必死で逃げる。


「わ!シートの中に入った!」

せっかく土の色をしているのに、わざわざ(?)ブルーシートの中に逃げ込んだから、
拡げたシートの上で、あっさり見つかってしまう。

「そっちだ!」

壁の向こうに逃げるから、まんまるっ子達は壁を回り込まなくてはいけない。


意図的なのかどうなのか、壁の向こうに行かずにこちら側に残る子もいて、

「こっちに戻ってきてる!」
「つかまえた!あ、にげた!」

「青いしっぽのもいた!」
「なぬ?」
「ニホントカゲの赤ちゃんだ!ホントだ!」


”獲物がいる”ということがわかっているから、
いつもよりみんなの目がよくなっていたのかも・・・と思う。

小さな命が一変させる、場の空氣。


そして、
「え~、何の虫なの~?」と、捕まえたカナヘビを、
ゆったりとのぞきこむ、おちびちゃん。
この子もいつのまにか、ハンターに成長していくんだろうなぁ。

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