「(さっき使っていた子が)ダメって言ってたから、ダメなんだよ。」

森の中に、大きな声が響く。


違う子が使っていたままごと道具を使おうとしたこっちゃんに、注意をするみっちゃん。


「そんなに、大きな声で言わなくたっていいじゃん。」

「ダメなものは、ダメなんだよ。」

「そういう風に(大きな声で)、言わなくてもいいじゃん。」


他の子が使っていたと、事情を伝えてくれるだけではなく、
まるで怒られているような口調がイヤだったこっちゃんがまた言い返し、
険悪な空氣が流れて、2人が黙る・・・。


と、みっちゃんが、ぷっと吹き出して笑う。

「こっちゃんの顔、おかしい。」
「みっちゃんの顔も、おかしい。」


黙りこくった顔が、お互い見慣れなくて、おもしろくなっちゃったみたい。

2人して、笑ったら、

「じゃ、こっちの(道具)使ってケーキ作ろ。」
「一緒につくろ!」

空氣がいっぺんに変わって、2人はウキウキとケーキ作りを始めた。


伝え方って大事だなと思うと同時に、やっぱり切り替えの早さはさすがだなと感心した冬至でした。

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