船の上で、あっくんが、こっくんを叩いていた。

まんまるでは、ケンカを不用意に止めることはしないけれど、手や足が出たら、
その時は、スタッフがその行為を止めに介入する。


「何か、言いたいことがあるんじゃないの?
手じゃなくて、口で言わないと、伝わらないと思うよ。」

その言葉に、手を止めて、しばし考える、あっくん。


「ここは、今、使っているから、入らないで欲しい」

息を整えながら、あっくんが言葉にする。


「いやだ、ここで遊びたい。」

こちらも自分の氣持ちを主張する、こっくん。


自分の氣持ちは言えたけど、その後は平行線のまま。


「入らないで」「遊びたい」がしばらく続く。


「もう!わかってくれないと、またあっくん、怒っちゃう(手が出ちゃう)よ!
 それでもいいの?」


そうだよね、押さえられない氣持ちも、あるよね。

どちらも、自分の氣持ちを譲らないし、相手の氣持ちが入る隙間はない。


しばらくやりとりをした後、

「もういいよ!あっくんは、別のところで、あ~くんと遊ぶから!
 こっくんは、こないでよ!」


キッとにらんで、船をどしんどしんと降りていく。


後に残されたこっくんは、複雑な顔。


いろんな氣持ちがぶつかって、言葉にならない氣持ちもたくさんあって・・・

答えも、正解も、解決もないけど、この苦い後味が残ったのは、確かだろうなぁ。

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