「怖い~、助けて~」

砂が崩れる斜面で、足が滑って登れない、す~くん。

根っこにつかまっているけれど、それも細くて頼りない。


すると、その声を聞きつけて、びっくりする速さで駆けつけてくれた、ひ~くん。


「こうやってな、手を足にするといいねんで。」

す~くんと同じ向きになって、四駆で登る見本を見せる。

手のひらをしっかり地面につけて、
ピアノを弾くように、少し指先は曲がっていて、地面をつかんでいる。


「怖い~」といいながら、手に力を入れてみる、す~くん。


最後は少しひ~くんの手を借りたけど、自力で登ることができた!

「できたな~。」「な~。」

なんともうれしそうな二人。


しばらくしてから、追いかけっこをしているひ~くんを見て、
「早いな~、すごいな~」とす~くんがしきりに感心しているのもおもしろかったな。

こんな風に、少しずつ、みんなの体は森で進化していく。

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