「あんな、これ(竹のカップ)とロープ、
守っといてってひ~ちゃんが言ったから、守ってんねん。」

ケイドロの仲間に加わらず、端っこで何やら座り込んでいるらっちゃん。

ただ守っているわけではなく、傍らに座りながら、
手には先のとがった枝を持って、何やら作業中。


「あんな、この枝すごいねんで。
こーするとな、色が変わるねん。」

先のとがった枝を、ナイフのように動かして、柔らかい枝の樹皮をはがしている。

「ほらな、きれいやろ?」

得意げに見せてくれたのは、樹皮を剥かれてつるつるになった場所。

こげ茶の樹皮を剥いたら、すぐ下は、すこ~し緑。
もう少し剥くと、クリーム色に変わる。


ぽかぽかのお日様の下、ふわふわの落ち葉の上に座り、
ちまちま、でもじっくり、枝と向き合う。


大騒ぎしながらどろぼうが走って逃げている、目の前の光景と対照的な、
ゆったり流れる、こんな時間も大好きだ。


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