「・・・」「・・・」


お互いに、他の子達と遊んでいるひっちゃんと、あっちゃん。

たまたま2つのグループの遊ぶ場所がとても近くなった時、

無言で、目を合せる2人。
どちらも、口はきゅっと結ばれ、にこりともしない。

しばらく見合った後、どちらからともなく、視線を外し、遊びに戻っていく。


「私たちは、私たちだけで遊ぶんだもんね~」

「私たちは、こっちで遊ぼう!」

互いの存在を存分に意識しながら、それぞれのグループの絆を確かめ合う。
自分たちだけの場所、自分たちだけの秘密の話・・・。


その後、互いの遊び場所の距離がだいぶ離れたので、
もう何も氣にせず遊んでいるのかと思っていた。

すると、
「ひ~ちゃんがね、使いたかった竹、
あっちゃんが貸してくれなかったんだよ。」と、ひ~ちゃんがぽつり。

そうか、対立の原因は、ひっちゃんとあっちゃんではなかったのか。

先ほどの仲たがいのきっかけは、こんなささいなことだったみたい。
でも、どちらも引っ込みがつかなくなっちゃったんだよね。
しかも本人同士だけではなく、周りも巻き込んでしまったから、
いや~な空氣がひろがってしまったんだね。


使いたいともう一度言いに行くか、それを1人で言いに行くか、
その際に代わりの竹を持っていったらいいのではないかとか、色々話し合ってみた。
でも、なんだか悲しくなってしまった、ひ~ちゃんが涙が出てしまったので、
落ち着くまで、しばらくアクションを起こすのは、待つことにした。


その間に、他の遊びが始まって、なんだかうやむやになった。



お弁当の後、氣がつくと、グループの境界は超えて、一緒に遊んでいた。

仲良くなくなった時のいやな感じも、後味の悪さも、しっかり味わって、
またひとまわり成長したかな。


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