「わ、ここ、穴あるある!」

興奮したそっくんの声が、大きくなる。

「こっちもあるんちゃうか?」

地面に顔がつきそうになりながら、ふっくんも掘る。


「わ~、ここはトンネルになってるんだ!もぐら号やな!」

この前、朝の会で読んだ絵本に、地下を走る「もぐら号」がでてきたのだ。
もちろん、季節を意識して本を選んでいるというのはあるけれど、
絵本の世界がそのままあるこの環境は、本当に素敵だな~と思う。

「こことここは、つながってるんかな」
「こっち(の穴)から、水をいれてみ~ひん?」
「よっしゃ~!水、取ってくる!」

夢中になっている時の身のこなしは、ほれぼれするほど、軽い。

そして、地面に吸い込まれてしまうのではないかな~と思っていたけれど・・・

「でた!やっぱ、つながってんで!!!」


「確か、あっちの方にも、ありそうなとこ、あってん!」

今度は、猛ダッシュで森の反対側の端へ。

しばらくそっちを掘ったら、
「やっぱ、向こう、掘るわ!」

と、またまた猛ダッシュで戻る。

「こっちにつながってるんかな。いや、こっちは穴ちゃうわ。」

指先の感覚を研ぎ澄ませ、地下の様子に想いを馳せる。


「わ、しっぽに触ったかも!」と、盛り上がったり、

最後は、「化石だ!」と、化石堀へと発展していきました。

地下の世界も、わくわくするな~。


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