「ノコギリ、使うね~」

ひ~くんが手にしていたのは、先がY字になっている枝。

最初は、巨大蚊取り線香としての焚き火をしていた。
その時に、Y字になっていた薪を見つけて、ひらめいたのが始まり。


りっくんにしっかり押さえてもらって、あっという間に枝をいい長さにカット。

元からあった枝と反対側の焚き火の端に立てた。

「これがいいかな~。ちょっと細いか。
 これがいいと思う?ちょっと長いか。」

楽しそうに相談しながら、選んだ竹をこれまた欲しい長さにカット。

Y字の枝と枝の間に置いたら、焚き火の上にやかんがかけられた!
最初はちょっと薪にやかんのお尻がついてしまったので、レンガで高さを調節。

「僕はね、冷たいご飯がやなんだよ。
だから、これでチャーハンつくりたいな~。」とアイディアが飛び出したけど、
さすがにやかんでチャーハンは難しいかもということになり、

「じゃ、お水入れてみる?」

「お湯になるんじゃない?」

「じゃ、お茶つくろう!!!」

森の端っこの、ヨモギとカキドオシを採りにいくことに。

「ミントもいれる?」

「いいね!じゃ、採ってくる!!!」

思いついたらすぐ実行!とばかりに、あっくんが駆け出して行く。


「匂い、する?」

「ちょっとお茶みたいな色になってきたんじゃない?」

「味見してみる?でも、熱いね。
 コップ取ってくるわ!!!」とりっくんもダッシュ。

味見だけのつもり(?)が、「うま~い」の声に、みんなが集まってくる。


「おいし~」の声、みんなの笑顔に、

「僕のアイディアで、みんな集まって来ちゃったね!」

体の横で、両手を小刻みにはばたかせ、ジャンプを繰り返す、ひ~くん。
もうね、うれしくて、うれしくて。


アイディアが形になって、みんなの笑顔が生まれる経験、いっぱいしてほしいなぁ。

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