「もう、帰りたい人~」


「は~い」



「やだ、行きたい!」


ティピの建つ池のほとりの、山での探検中に、度々行くか帰るか相談する。

フユイチゴが採れる明るい散歩道とは、対岸の、薄暗い道。


風が吹くたびに、葉がこすれる音がしたり、

竹がきしむ音も。



何かが池に落ちた音がすると、

「クジラか!!」

「魚に決まってるやろ!」


「カメかもよ」



そして


「怖い~」 

と、半べその合いの手・・・。

自分が踏んだ竹が割れた音にも、びっくりして、足がすくむ。


一歩一歩慎重に、
でも、前の子を見失わないように、必死で進む。

雲の合間から日が差すと、
「わ~、明るい。」 と、ちょっとほっとした声。



なかなか日常生活で味わえない、「怖い」「不気味」という感覚。
でも、あじめは大事にしたい感覚のひとつ。
怖いと、全身のアンテナがぎゅんぎゅん伸びて、森の気配を感じ取るから。



途中で、元来た道を引き返すことに決まって少し歩いたら、
すぐにスタート地点が見えてきた。

あんなにドキドキして、はてしなく長い道のりを探検したと思っていたのに・・・。

気の持ちようで、こんなにも感じ方が変わるんだなぁ。

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木の上に、まんまる子ザルが一匹・・・みつけられるかな?

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2016年度 まんまる冬休み

2017年1月3日(火)~5日(木)