み:「それ、ひーちゃんたちが使ってたロープやで。返しにいかないと!」
き:「だめ。これはきーちゃんのじゃないもん。」
み:「え、そうやで。ひーちゃんたちが使ってるやつ、勝手に持っていったらだめだよ。」
き:「だめ!!」
み:「ん~・・・。ちょっとめっちゃんに話してくるわ。」
ひーちゃんとめっちゃん、あ~ちゃんにさっちゃん、ほっちゃんがお城の門として使っていたロープ。みんながお出かけしている間に、きーちゃんが持って行ってしまったのだ。
勝手に持っていったらみんなが悲しんじゃうと、氣づいたみっくんがきーちゃんに待ったをかけるも、どうも話がかみ合わないので、本人たちを呼んでくることに。
みっくんからの知らせを聞いて、ぞろぞろときーちゃんの元へ向かう女の子たち。
め:「きーちゃん、そのロープ返して。めっちゃんたちが使ってたやつ。」
き:「だめなの。」
ほ:「え、それほっちゃんたちが使ってたやつやで。」
き:「だめ。きーちゃんの。」
身長差からか、人数の多さからか、口調は強くなくてもなんだか威圧的な雰囲気を感じたのか、もっくんがきーちゃんの傍により、肩をポンポンと優しくたたきながら、
も:「あのね、きーちゃん。きーちゃんがロープどうしたいのか、話したらいいねんで。」
もっくんの優しい声に頷き返すと、
き:「きーちゃんも使いたい。」と小さく応える。
め:「えー、だめ。」
だめと言われ、再びちらっともっくんを見ると「あのね、なんでだめか聞いてみるねん。」ともっくん。
もっくんの話をきいて、
き:「なんでだめなの?」
ほ:「だって、ほっちゃんたちも使ってるから。」
き:「使ってるからだって。」
小さな声で返ってきた言葉をもっくんに伝えるきーちゃん。
も:「あのね、一緒に使うのはどう?ってきいてみるねん。」
きーちゃんの手をそっと握りながら、隣に立つもっくん。
き;「一緒に使う?」
ほ&ひ&め:「ううん。門やから、入口やから、一緒には使えないもん。」
き:「一緒には使えないって。」とまたまたもっくんへ。
も:「んー。ずっと使うか聞いてみたら?」
き:「(もっくんへ頷きながら)ずっと?」
ほ&ひ&あ&め:「うん。」
ひ:「だから、ごめんね。使うから返してほしいの。」
あ:「他のロープとかはないのかな~」
ほ:「さっき一緒にご飯食べた所にあったでしょ?そのロープ。」
そうそう、きーちゃんも含め、みんなで一緒にお昼ご飯を食べて、みんなで食べるとおいしいねと話しながら、自分が何歳か、お弁当のおかずは何かなどとも話しながら楽しく食べていた場所(お城)にあった門のロープなのだ。
も:「違うの探す?」
みんなの話を聞いて、そっときーちゃんにも聞いてみるもっくん。
き:「・・・うん。」
頷きながらもその場を離れるきーちゃん。
結局、まーくんが持っていたロープを貸してもらえることになったけど、その時も一から何があったか説明をしようとしてくれていたもっくん。
どうやって自分の氣持ちを伝えていくのか、相手の氣持ちをきいてみるのか、交通整理をしながら一緒に考えて伝えていってくれたもっくん。氣持ちがぶつかりあった時、どう話していくか、同じように何度も何度も経験しているもんね。