まんまるな日々

200806  涙のわけ

うつむいたまま、お玉でお鍋をぐるぐるかき回す、かっちゃん。

さっきまで、数人でわいわいおうちごっこをしていたのに。



「かっちゃん、何作ってるの?」と聞きに行ったら、涙があふれた。

泣き声を聞きつけて、
「靴、代えよっか?」とひ~ちゃんが駆け寄ってくる。

最近流行っている、靴や帽子、洋服の交換。
ひ~ちゃんが、代えっこした靴を元に戻そうかと提案してくれているのだ。


でも、かっちゃんの涙は止まらない。

「ひっちゃんと、靴を代えたくなかったの?」と聞いても、首を振る。


しゃくりあげているから、何を言っているか正確には聞き取れないけれど、
「ぼうし」という単語が聞こえてきた。

「帽子を交換して、自分のをかぶりたいの?」と聞くと頷くので、
ひ~ちゃんは、あわてて自分がかぶっていたかっちゃんの帽子を差し出す。

自分の帽子で涙をぬぐい、水筒の水を飲み、少し落ち着いたかっちゃん。


でも、お弁当を食べる氣にはならず、みんなに先に食べていてもらうことにした。

かっちゃんの様子を氣にしながらも、ひ~ちゃんは別の友達とお弁当を食べ始めた。


しばらくすると、みんなから少し離れて、背を向けて、
あじめと二人きりで、お弁当を食べることにした。


お弁当パワーで少しずつ涙が乾き、冗談も言えるようになってきた。


氣がつくと、ひ~ちゃんと二人でまたブランコに乗っていた。
また帽子も代えっこしていた。


黒か白かではなく、ごめんねと言い合ったわけでもなく、
居心地の悪さをじんわり味わった後にでも、また同じように笑える仲間がいる。
たくさん心を揺らしながら、森での時間は、ゆっくりと流れていきます。

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200804  木との対話

「そっち持って~」

森中から探し出した材料を、力を合わせてひっぱり、引きずり、
お家の建設が始まった。

中には、自分の身長の倍くらいの長さの枝、胴回りと同じくらいの丸太も。


「うわわわ~、倒れる~」


太い丸太を2本立てて、上に少し細めの枝を渡して、
せっかく玄関アーチっぽくなったのに・・・。


倒れた丸太を起こして、何度でもチャレンジ。

でも、地面が凸凹なのと、丸太の断面が水平でないこともあって、
なかなかバランスが難しい。


丸太を抱えて立てながら、ひ~くんは、
「僕たちはな、お家がつくりたいねん。
だから、(あなたが)倒れてはだめなんだ。
わかったか?」
と、丸太に言い聞かせる。

りっくんも、
「また、倒れたら、怒るぞ!」


すると、どうだろう、今度はピシッと立った!

かっちゃんが
「いいね!」とすかさず丸太をほめる。

「ちょうどいいね」と、こうくんも。


この後、お家づくりはロープで結んで骨組みが補強されたり、
シートの屋根がかかったりと、どんどん発展していきました。


まんまるっ子達は、木とも話ができるんだ。

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200729  形になる

「ノコギリ、使うね~」

ひ~くんが手にしていたのは、先がY字になっている枝。

最初は、巨大蚊取り線香としての焚き火をしていた。
その時に、Y字になっていた薪を見つけて、ひらめいたのが始まり。


りっくんにしっかり押さえてもらって、あっという間に枝をいい長さにカット。

元からあった枝と反対側の焚き火の端に立てた。

「これがいいかな~。ちょっと細いか。
 これがいいと思う?ちょっと長いか。」

楽しそうに相談しながら、選んだ竹をこれまた欲しい長さにカット。

Y字の枝と枝の間に置いたら、焚き火の上にやかんがかけられた!
最初はちょっと薪にやかんのお尻がついてしまったので、レンガで高さを調節。

「僕はね、冷たいご飯がやなんだよ。
だから、これでチャーハンつくりたいな~。」とアイディアが飛び出したけど、
さすがにやかんでチャーハンは難しいかもということになり、

「じゃ、お水入れてみる?」

「お湯になるんじゃない?」

「じゃ、お茶つくろう!!!」

森の端っこの、ヨモギとカキドオシを採りにいくことに。

「ミントもいれる?」

「いいね!じゃ、採ってくる!!!」

思いついたらすぐ実行!とばかりに、あっくんが駆け出して行く。


「匂い、する?」

「ちょっとお茶みたいな色になってきたんじゃない?」

「味見してみる?でも、熱いね。
 コップ取ってくるわ!!!」とりっくんもダッシュ。

味見だけのつもり(?)が、「うま~い」の声に、みんなが集まってくる。


「おいし~」の声、みんなの笑顔に、

「僕のアイディアで、みんな集まって来ちゃったね!」

体の横で、両手を小刻みにはばたかせ、ジャンプを繰り返す、ひ~くん。
もうね、うれしくて、うれしくて。


アイディアが形になって、みんなの笑顔が生まれる経験、いっぱいしてほしいなぁ。

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200728  智慧をしぼる

「ねぇっ、ロープ使わせて!!!」

ヤッホーテラスの上から、ふっくんが下で遊んでいたは~ちゃんに声をかける。

は:「え~。

   今、使ってるから、ちょっと待ってくれたら、貸してあげる。」

ふ:「いやだ!今、貸して!」

は~ちゃんの傍らで遊んでいたあっちゃんが、
「さっき、私が使ってたやつ、使ってないから、そっちなら貸してあげるって言いな。」
と、アドバイスする。


は:「さっき、あっちゃんが使ってたやつ、使っていいって!」

は~ちゃんが、そのロープを取りに行き、掲げて見せる。


ふ:「え~、やだよ。
   濡れているのじゃないのがいいんだよっ!」

代替案を色々考えて、は~ちゃんは提案するけれど、どれも受け入れてもらえない。
お互いに自分の氣持ちは言い合いながら、やりとりは続く。

すぐに解決策がでなくてもどかしいけど、
「貸~し~て」「い~い~よ」じゃないところも、いいなと思う。


しばらくすると、
「じゃあ、これ、使っていいよ。」と、は~ちゃんがふっくんにロープを渡す。

自分のロープを手放して、あっちゃんが使っていた濡れているロープにするのかと思ったら、
「これ、使っていい?」
と、子どもの日に身長を刻んだ角材を結んでいたロープを、新たに見つけた。


第3(?)の案を見つけ出したは~ちゃんは、
「プリキュアのブローチをつけておくベルトが必要なのよ。」と、
ニコニコ遊びに戻っていった。

ロープをゲットできたふっくんの遊びも楽しそう。


保育終了後に保育者で話したら、それぞれに傍らでもやもやしていたことが分かったけれど、
保育者が2人の言動をジャッチしたり、余計なアドバイスをせずに済んでよかった。

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200723  手放す

「これはダメだよ、最初には~ちゃんが使っていたんだよっ!」

ロープを木に巻き付けて、水道ホースごっこが盛り上がっていたし~くんに、
かっちゃんが物申す。

「いやだよ。
水が出るんだよ!じゃばばば~」

ロープの途中を引っ張って自分の方に持っていこうとするかっちゃんを振り払い、
し~くんの遊びは続く。


「は~ちゃんのだよ!!」


引き下がらない、かっちゃんの声は、だんだん大きくなる。

負けていないし~くんは、さらに激しく水を出して(という設定)、ロープを動かす。


とうとう、自分の氣持ちを聞き入れてもらえなかったかっちゃんは、泣き出してしまった。


「かっちゃんは、は~ちゃんに、このロープを使わせてあげたいんだね?」と聞くと、頷く。

当のは~ちゃんは、もう別の遊びをしているように見えるのだけれど、
かっちゃんの氣持ちは変わらない。

「し~くんも、このロープを使いたいんだね?」と聞くと、こちらも大きく頷く。

「でも、ロープは1本しかないね~、どうしたらいいかなぁ。」


「こっちのロープを使ったらどう?」と、傍らにいたあ~くんが赤いロープをかっちゃんに手渡す。

「そうする。」と、かっちゃんは涙を拭いて、赤いロープを受け取った。


一見落着に見えたけど、実は赤いロープは、さっきまであ~くんが遊んでいたロープ。
問題解決のために、自分の使っていたロープを手放してしまった、あ~くん。


「僕のロープ、なくなっちゃったな・・・」と事実に氣づく・・・。


「でも、それならこっちを使うからいいや!」
し~くんが使っているロープの木に結んであった
反対側を握って、振り回し、あ~くんはにっこり。


たくさん、たくさん考えて、心を揺らして、
時には自分の使っていたものまで、サラッと手放す。
こんな清々しい光景が、まんまるでは、たびたびあるのです。

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開催場所
淡路島の真ん中にある里山プレーパーク淡路島マンモスで開催しています。
詳しくは下記リンクからご覧下さい。
淡路島マンモス
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