「うわ~ん」

お弁当を仲良くひだまりで食べていたと思ったら、
そっくんが、泣きながら歩いてくる。

「どうしたの?」と聞きたい氣持ちを抑え
(以前どこかで聞いた、”言葉にならないから泣いているのだ”という言葉に、
なるほど!と思ったので)、まずは近くに寄り添い、
背中の中心に手をあてて、落ち着くのを待つ。

「葉っぱを投げられてね、砂が目に入っちゃったんだよ。
だから、泣いているんだよ。」
心配してやってきた仲間が、状況を説明する。

投げたふっくんもやってきて、ぷりぷり怒りながらも傍らに座る。


あ:「ふっくんの投げた砂が、目に入ったから、イヤだったの?」と聞くと、
泣きながら、頷く、そっくん。

ふ:「そっくんがね、先に投げてきて、やだったから僕も投げた。」

あ:「そうかぁ、ふっくんも投げられて、いやだったんだね。」


あ:「自分がされていやだったことをやり返したら、
そっくんもいやな氣持ちになるとは思わなかった?」
と聞いてみると、

ふ:「だって、口で言ってもやめてくれんかったから、
いやなことをしたいと思ったんだ。」


自分のやられたことがイヤだったことをわかってもらうために、
同じことをしたと言う。
そこまでわかっていての行動だと、
言葉にできるところに、妙に感心してしまった。


あ:「いやだってことをわかってもらうために同じことしたら、
またそっくんもイヤな氣持ちになって、同じことをしてきて、
それでまた同じことしてって繰り返して、イヤな氣持ちが終わらないと思うな~。」

ふ:「だから、口で3回、言ったんよ。なのに、やめてくれんかった。」


あ:「イヤだから、口でやめてって言ったのに、
やめてくれなかったから、ふっくんは投げたんだね。

ふっくんが土を投げるくらい、イヤだった氣持ちはわかった?」

と聞くと、泣きやんだそっくんは、頷く。


お互いイヤな氣持ちがあった、その時の状況と氣持ちの確認をした。


「どっちもイヤだったんだね。
 で、どうする?」と聞くと、黙る2人。

少しして、「お話は終わりにする?」と聞くと、頷くので、
それ以上は話をしなかった。


どちらが白でも黒でも、”ごめんね”も言い合わない、話の終わり。

お互いの氣持ちは言い合ったけど、後味の悪さがしっかり残る。
すぐに理解なんてできなくてもいい。
だって、怒ってるんだから!悲しいんだから!



この介入の仕方、この終わり方がベストだったかどうかはわからない。

昨日の保育者と保護者のまんまるミーティングでも話題になった、
「沸き上がったものではない”ごめんね”を、言わせることへの違和感」
「”ごめんね”でとりあえず終わらせたい、大人の氣持ち」

日々、練習です。
つきあってくれる子ども達、スタッフのみんな、保護者のみんな、ありがとう。

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