「ほらほら、見て~」

お料理をしていたこうくんが、穴の中の水を見て欲しいとリクエスト。

こうくんの持っているフライ返しの上には、こげ茶の泥。

目の前の水は、ミルクティーみたいな色で、ところどころに白っぽいところも。


「行くよ!噴火~」


大興奮のこうくん。


水面に、フライ返しの泥からじわ~っとこげ茶が広がっていく。
この地味~な色の変化に、これほどまでに心をときめかせる。

そんなこうくんのアンテナが素敵すぎて、水面とこうくんの顔を交互に見る。


「今度はね~、このくらいだったら、どうなると思う?」

さっきより、少し多めの土をフライ返しに 乗せてみる。


「うは~、大噴火~」

さっきよりたくさんの、こげ茶の広がり。

「こっちの土もやってみよ~っと」

さっきとは違うところに手を伸ばし、土を掘って、フライ返しに乗せる。


この世は知らないことだらけ。

その好奇心に答えてくれる、森の懐の深さに、今日も育てられています。

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